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その名はエリー



※ 本記事中にサブストーリー(Lv15付近)の内容に若干触れる部分があります。ネタバレが気になる方はお気をつけください。


書斎500


ふ~…一息入れようか…。



私は…特に名乗るほどのものではない。

数年前は各地を飛び回る冒険者でもあったが、今ではとある雑誌の編集者をしている者だ。

たった今、根を詰めていた編集作業がひと段落したところでね。



そうだ、休憩するならカーラインカフェが良い。

あそこにはお気に入りのカモミールティーがあるんだ。




ああ、美味しい…。




この季節はホットで飲むのがたまらない。

冷えた体を温めるにはもってこいだ。



一人カモミールティーに舌鼓を打ち、次の編集の事をぼんやりと考え始めていた時だ。

まだ若々しい、楽しげな声がカーラインカフェに響いてきた。

聞き耳を立てる…必要もなく、耳に入ってくる言葉に少し注意を向けてみると、よく馴染みのある単語がいくつも聞こえてきた。



旅立つ前にポーションは買って行かなきゃなっ!




ポーション…それにリンクシェル、FC、スプリント…なるほど。

どうやらこれから旅立つ新米冒険者のようだ。

彼らの話を聞いていると、どうも自分の昔を思い出して仕方がない。

私は我慢できず、つい彼らの話へと割って入ってしまった。



君達、新米冒険者かい?




二人は大きくうなづき、私を話の輪に入れてくれた。


新米達500


先ほど大きな声で話していたララフェル族の少年は、同じくララフェル族の可愛らしい女の子を連れていた。

ふとその女の子のほうに視線を送っていると、少年のほうが事のいきさつを説明し始めた。


あ、この子は小さい頃からの幼馴染でね!

僕が一人前の冒険者になるのが夢だって言ったら 「じゃあそれを叶えるのが私の夢」 って!



だから今日が二人にとって夢の第一歩ってわけさ!




うん、なんだろうか。

少し前の私なら、こんな話を聞かされたとたん「冒険者を舐めるんじゃない」と怒鳴り散らしていたところだろう。

それがどうだ、今では微笑ましく眺めるだけにとどまっているではないか。

…私も丸くなったものだ。



それはそれとして、冒険が常にキラキラ輝く宝石箱のようなものとは限らない。

ああ…悪いとはわかっていても、ついつい自分の昔話をしてしまう…。



酔った勢いでやってはいけない項目でかなり上位に入っていた気がする…。

飲んでいるのはカモミールティーなのだから酔うはずもないのだが、そうであれば更にたちが悪い。

まぁ彼らも興味深そうにしていたから今回は良しとしよう…。



話は進み、彼が冒険者を目指すきっかけの話題になった。



実は小さい頃、モンスターに襲われて怪我をしちゃった事があってさ。

その時通りすがりの冒険者のお姉ちゃんに助けてもらった上に、ポーションで怪我まで治してもらっちゃって。




なるほど、それでさっきはポーションの話をしていたのか。

新米にしては準備がいいなとは思ったものだ。



しかしよくある話だ。

助けられたヒーローに憧れ、自分も同じ存在を目指す。

子共の頃の話であれば、なおさら自然なことだろう。



エリー姉ちゃん、元気にしてるかなぁ。冒険を続けてたら、いつか会えるといいんだけど…。




エリー、それが助けてくれた冒険者の名前だろうか。

それより、エリーという名を出した途端にお連れの彼女さんの目が笑っていないのが気になるところではあるが。


エリー…エリー…。

うーん。どうも知り合いに思いつく人物はいない。何かヒントはないものか。

彼がエリーと会ったのはそれが最初で最後のことだったらしい。



その助けられた場所ってのはどこなんだい?



エールポートの近くだよ。お父ちゃんに連れてってもらってね、間違って港の外に出ちゃったんだ。




うーん…大きな手がかりとはいえそうにはない…。

どうやら私の知りうる人物ではないようだ。

力にはなれなかったが、それでも彼は自分で探し出すから大丈夫だと、大きな笑顔を見せていた。

…相変わらずお連れの子の目は笑ってはいなかったが。


木霊会500


数十分、いや1時間は過ぎていただろうか?

私のほうが話に夢中になってしまったようだ。

いやはや面目ない、新人の旅立ちの邪魔をしてはいけない。



最後に、もし何か情報が入れば伝えるとの約束をし、彼らを送りだそうとした。

その時、彼がふと何かを思い出したように足を止めた。



あ、そうだ…!エリーお姉ちゃん、名前はエリーじゃないよ。エリーってのは子共の頃のあだ名だったんだって。

たしか本当の名前はね…………えーっと…そうだ!





エッダって言ってたよ!




旅立ち500


そう言い残すと、彼らは楽しそうな笑い声は徐々にカーラインカフェから遠ざかっていった。

ああ、そうか…。

ポーション…エールポート…そういうことだったのか。

その時、私はあの時の記憶を辿っていた。



頼まれたポーション買ってきたんだけど、渡されたお金じゃ、2つしか買えなくて…。




彼女がサスタシャの前でそう話しているのを聞いた覚えがある。

この時点で彼女の言葉には嘘が含まれていたのだろう。

おそらく、彼女が持っていたポーションは全部で3つか、それ以上か。



パーティの元へ戻る途中、モンスターに襲われていた彼を見つけ、放っておけなかったのだろう。

その後治療のために持っていたポーションをいくつか使ったんだ。

ノロマだと笑われていたのは、ここで時間がかかってしまったため…か。

これが、あの時…いや、あの直前に起きていた、1つの真実…。



エッダ


彼女は…エッダは、本当に優しい子だったのだろう…。

もし彼女が違う道を歩んでいたら…。

私は今更ながら、悔しい思いでいっぱいになった。



彼らが、彼女の事を探し出すことは、おそらく叶わないだろう。

しかし、彼女の優しい想いは、しっかりと受け継がれている。

新米冒険者の彼は、話の最中にこう言っていた。



こいつ気が強いのにドジだからさ!僕がしっかり守ってやらないとね!




それはもしかしたら、本当はエッダがそうなりたかった事…いや…。





リーダーの彼から、本当は言ってもらいたかった言葉なのかもしれない。




おっと、休憩にしては長すぎたようだ。

彼らの冒険の旅路が、今と変わらず笑顔で続いていく事を願おう。

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[ 2018/03/20 23:02 ] FF14 | TB(-) | CM(0)

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